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英語で学ぶ金融基礎知識コース コンテンツ紹介
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学習のために
第1分冊では、各章の最初に「学習のために」として、金融英語を学習する皆さんに向けて講師からのメッセージ(応援)を載せています。いくつかご紹介しましょう。
金融英語の学習で重要なのは、会話能力ではなく業務上の書類、新聞雑誌、専門の単行本を通じたボキャブラリー能力の強化と、読解能力の養成である。ボキャブラリー能力が十分なら会話は何とかできる。逆に英語がいくらぺらぺらでも、専門のボキャブラリー能力が無ければ、業務上の会話などは全く不可能である。
先ず皆さんは、このテキストの例文を読み、大意を掴みつつ金融用語を覚えていって欲しい。
次に、索引の金融用語英語欄で意味がわかる単語を塗りつぶし、まだ意味がわからない単語は、もう一度例文のページに戻り前後の文章の中でこれを記憶していく。さらに和文の索引を見てその訳語がすぐに出るように訓練していき、索引にある金融英語を全て覚えれば、金融業務に関する英語の基礎はできたといえる。
単行本や雑誌を読む際注意すべきなのは、辞書をしょっちゅう引く必要は無いが、何度も出てきて意味がわからない単語だけは辞書を引きノートに書く必要があるという点だ。
何度も出てくる言葉は、その分野で重要な用語である可能性が強い。これを覚えておけば、他でも必ず役に立つ。
例えば1997年頃、グリーンスパンのスピーチに Irrational Exuberance という言葉が出てきたが、これはその後ITバブルを表現する代表的な言葉として多用されるようになった。私はこれを当時勤務していた海外支店での従業員向けスピーチで自分で使うことで覚えた。
この様なポイントになる単語のみを辞書で確認し、後は辞書を使わず文章の大意が取れるように訓練する事が重要である。
Sample 1: Monetary Policy(金融政策)
最新のニュース記事から厳選した金融英語を取り上げます。英文のパートでは、取り上げる金融英語の「定義」を確認します。それから、定評ある基本テキストから選定した例文を学習します。
テキストは左ページが英語、右ページが日本語対訳という構成です。重要ワードは意味や定義を日本語で解説していますので、読解の参考にしていただき、例文の大意をつかんでください。
テーマごとの金融用語を覚えるとともに、例文の理解を深めます。この様に繰り返して各章を理解できたら、各章ごとの練習問題に取り組んでみてください。
Definition
A means by which governments try to affect macroeconomic conditions by increasing or decreasing the supply of money.
政府が中央銀行を通して、金利の上げ下げや公開市場への介入によって市場に流通するマネーサプライ(貨幣量)を調整することを通じ、経済の動きを調整しようとする政策手段。
Main Text
Monetary policy consists of increasing or decreasing the money supply as needed, that is to achieve government policy objectives. Usually these objectives are stable money value, reasonable interest rates, and enough money available for the conduct of the nation’s transactions.
The Fed conducts monetary policy in three ways: ...
金融政策は、政府の経済政策目的を達成するため、必要に応じてマネーサプライを増加させたり、減少させることで実行される。この政策の目的として、一般には、通貨価値の安定、妥当な金利水準と、国民経済活動を支えるのに十分な通貨量水準が挙げられる。
連邦準備制度(理事会)は金融政策を3つの方法で実行する・・・
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すべての例文について、ネイティブ講師による音声を収録しています。
受講生専用サイトよりダウンロードできますので、繰り返し聴いて、英文を定着してください。
- サンプル音声 (MP3 / 35 sec. / 561 KB)
Sample 2: Digital Banking(銀行サービスのデジタル化)
Definition
The digitization (or moving online) of all the traditional banking activities and programs that historically were only available to customers when physically inside of a bank branch.
従来支店チャネルを通じて提供された銀行サービスの全面的なデジタル化。
Main Text
In developed economies, digitization is impacting banks in three major ways.
First, regulators, who were initially more conservative about the entry of nonbanks into financial services, are now gradually opening up. Over time, huge tech companies may be able to insert themselves between banks and their customers, capturing the vital customer relationship and presenting an existential threat.
On the positive front, a number of banks are teaming up with fintech and digital firms, using big data and analytics to sharpen risk assessment and drive revenue growth.
Lastly, many banks have been able to digitize processes and dramatically lower costs in their middle and back offices.
先進国においてデジタル化は主に3つの観点で銀行に影響を及ぼしている。
第1に、規制当局は当初ノンバンクによる金融サービス業界への参入に対して消極的だったが、徐々に寛容になりつつある。いずれ大手IT企業が銀行とその顧客の間に割って入れるようになり、銀行にとって不可欠な顧客関係を奪い、銀行の存在を脅かすことになるかもしれない。
第2に、プラス面として、多くの銀行がフィンテック企業やデジタル企業と手を組み、ビッグデータやアナリティクスを利用してリスク評価の精緻化や増収に取り組んでいる。
最後に、多くの銀行はミドルオフィスとバックオフィスの業務をデジタル化し、コストを劇的に削減してきた。
Financial Word
middle and back office:
ミドルオフィスは、金融取引に関わるリスク管理を担当する部門。バックオフィスは、事務・管理業務などを担当し、顧客に直接対応するフロントオフィスを支援する部門。
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- サンプル音声 (MP3 / 64 sec. / 1001 KB)