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エクセルを使ったモンテカルロ・シミュレーション

第9回 債券ポートフォリオの VaR (その3)

 3. シミュレーション結果の紹介(つづき)

以前にも申し上げたように、債券の残存期間が短い場合や、利回り変化が小さいときなどは、デュレーションによる近似的な債券価格変化と真の価格変化との違いは大きくありません。よって、債券の利回り変化が正規分布に従うという前提で VaR を計算する場合、残存期間が短いデュレーションの小さい債券が多いポートフォリオなどにおいては、1次レベルの近似的な変化額と真の価格変化の違いはそれほど大きくないので、シミュレーションなどをせずとも、計算で VaR を求めれば良いと言うことができます。

ただし、デュレーションによる近似的な価格変化に基づく捉え方では精度が十分でないと想定される場合、つまり2次の近似、あるいは真の価格変化に基づく VaR を考える必要があると判断できるケースの場合は、債券価格変化は正規分布にならないので、計算で VaR を求めることはできず、シミュレーションが必要になります。

*   *   *   *   *

何だか、最後はまた「実際はシミュレーションなんていらない」みたいな雰囲気になってしまいました。 これでこの講座が終了だと、シミュレーションなんてやる必要がないということを説明する講座みたいですので、最後に「本当にシミュレーションが必要!」という話をして終わりたいと思います。

今度は、話がガラっと変わり、いわゆるエキゾチック・オプションのプライシングへのシミュレーションの利用法を紹介していきます。
(ただ最初に、また本当はシミュレーションがいらな例が出てきてしまいます(笑))。

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