日本の金融理論教育をリードするシグマインベストメントスクール


menu

ネイティブ講師によるCD付属で、英文マーケットニュースが理解できる
 【eラーニング】英語で学ぶ金融基礎知識コース

PR

エクセルを使ったモンテカルロ・シミュレーション

第3回 VaR について (その1)

 1. はじめに

前回までで、正規乱数の作り方はお分かりいただけたかと思います。今回は、それを用いて簡単なバリュー・アット・リスクの計算をしてみましょう。

 2. バリュー・アット・リスク(VaR)とは

この講座をお読みの方の多くはバリュー・アット・リスクがどんな概念かはご存知のことと思いますが、少し説明しておきます。バリュー・アット・リスク(以下略して VaR と書きます)とは、「リスク量」を表現するための考え方で、ある一定期間(これを保有期間などと言います)の間の損益について、「通常発生し得る損益の範囲(これを信頼区間などと言います)」を考え、その中で最悪の損失をリスク量とする、というものです。

 信頼区間は、普通は「良い方から○○%」の範囲という形で考えます。例えば、今あるポートフォリオから翌日までに発生する損益が以下の 10 個の値のどれかで、このどれかになる確率は 1/10 ずつだとしましょう。

*ポートフォリオから発生しえる損益
-10、-8、-6、-4、-2、0、+2、+4、+6、+8

このとき「保有期間1日、信頼区間 90%」の VaR とは? と聞かれたら、答えは「-8」になります。 この場合、良い方から 90% の範囲、つまり -10 を除いた 9 つの値が「通常発生しえる損益」の範囲で、その中の最悪の損益とは -8 だからです。

金融実務における VaR の計算方法にはいろいろあり、リスクの種類やリスク管理の目的により、保有期間や信頼区間も変わります。

しかし、ここでは本題は VaR そのものではなくモンテカルロ・シミュレーションなので、問題の設定はごく簡単にして、どうやってモンテカルロ・シミュレーションを行うかという点を中心にご説明します。

著作権・免責事項

  • 「やさしい金融エンジニアリング講座」(以下、本解説集)の文章、図表などの著作権は、シグマベイスキャピタル株式会社に帰属しますので、複製・転載・引用・配布などは一切禁止します。
  • 本解説集の利用により生じた損害はいかなる理由であれ、一切責任を負いかねますので予めご了承下さい。
  • 本解説集は、予告なしに内容が変更・削除等されることがあります。
  • 内容に対するご質問にはお答えすることはできませんので、ご了承下さい。

【魅力あるキャリア、プライベートバンカー】富裕層ビジネスにおける要として・・・